衛星データを使用した高解像度水面マップの開発

 

2016年度修士 池嶋 大樹

 

 (→English)

私たち人間を含め,地球上の全ての生物は生命の維持に水を必要としています.地球は水の惑星と呼ばれ,様々な形で多量の水が存在しています.このうち私達が使いやすい河川や湖沼といった表層水として存在する水は,地球全体の水のたった0.01%程度であり,大変貴重なものです.しかし,地球全体の水分布は未だに詳しくわかっていません.

 

 

この研究では,地球表面に存在する河川・湖沼といった水面の位置や大きさを,人工衛星の観測画像を用いて特定することを目的としています.この研究では,人工衛星Landsatで観測した3万枚以上の画像を解析することで,全地球規模の水面マップを開発しました.

 

このマップの特徴は,水が常時存在する場所(恒常水面)と,水位の増減によって一時的にしか水の存在しない場所(一時水面)を区別していることです.これによってより正確な河川や湖沼の分布を見ることができるようになり,洪水等の災害対策に役立てることが出来ます.